roomsLINK 03 Vol.2「PICK UPブランド」

「東京、日本のファッションを終わらせない」というメッセージのもと、4月20日(水)から22日(金)まで六本木アカデミーヒルズ 40で開かれた、アッシュ・ペー・フランス主催のファッションイベント「roomsLINK(ルームスリンク)」。東日本大震災の影響で3月の「東京コレクション・ウィーク」が中止となり、同展示も約1カ月延期するという特別な状況の中、前進していくパワーを見せた新進気鋭のブランドを紹介する。また、「roomsLINK」のディレクターを務める松井智則さんのインタビューも後日掲載予定。

1.「会場レポート」(4/29公開)
2.「PICK UPブランド」(4/29公開)
3.「ディレクターインタビュー」(5/13公開

2.「PICK UPブランド」

新進気鋭のブランドたち
いわき市在住のデザイナーも

【RYOTA SHIGA(リョウタ・シガ)】

デビューコレクションとなる、2011-12年秋冬シーズンのテーマは「めびうすのわ」。着物に通じる“和”のエッセンスを取り入れた、エレガンスなスタイルを提案。ダイレクトに肌を見せる欧米的なファッションの美しさと、露出の少ない和服の伝統的な美しさを融合している。

同ブランドのデザイナーは、原発問題で揺れる福島県いわき市にアトリエを構える志賀亮太さん。3月11日の震災で被災し、12日には家族と共に避難所にも入ったが、JFW主催の「2011 ASIAN DESIGNERS COLLECTION in Tokyo」に参加予定だったことからサンプル品は東京に送っていた。震災の影響を強く受けながらも「roomsLINK」に参加したことについて、「絶望的な環境の中でも希望に燃えて前進していくことが、物を産み出す人間として出来ることだと思っています」と話した。
http://www.ryotashiga.com/main.html

【FUGAHUM(フガハム)】

“KEY ANGLE(キーアングル)”が来季のテーマ。分度器や三角定規など、角度を示す記号的な要素をテキスタイルの中に組み込むことで「見る角度によってモノの見え方が異なる」ことを表現した。

アートディレクターの三島章義とファッションデザイナーの山本亜須香によるアートプロジェクトで、2006年から活動を開始。「FUGAHUM」という架空の国家の歴史を、ファッションなどの方法で表現している。
http://www.fugahum.com/

【KOFTA(コフタ)】

“冬の砂漠”をテーマに、砂漠に暮らす人々などからインスパイアしたニットウェアを発表。ニットを縮絨(しゅくじゅう)してフェルト状にしたアイテムや、アフガニスタンなど砂漠地方で見られるテキスタイルをイメージしたものなど、民族的衣装的なエキゾチックさを落とし込んだ。

早川泰子と片桐泉がデザイナーを務めるニットブランド。2009年春夏シーズンに立ち上げ。
http://kofta.jp/

【NOHMA(ノーマ)】

来季のテーマである“TIPSY”(ほろ酔い)を、ドレープを多用した緩やかなシルエットのスタイルで表現。化学素材は極力使わずに、天然素材の持つ肌触りの良さを生かすことで、「ほろ酔いした時のリラックスした感覚を味わってもらえる」とデザイナーの河野正樹さん。

2010年春夏シーズンに立ち上げ。来シーズンからはユニセックスのアイテム展開も始める。
http://www.k-nohma.com/index.html

【Yasutoshi Ezumi】

「Secret Code Fractal」がテーマ。長方形のパターンを組み合わせた建築的なフォルムのドレスなどを発表。同じく四角いパターンのみでデザインしたニットアイテムなどから、技術力の高さを覗かせた。

アレキサンダーマックイーンなどで経験を積んだ江角泰俊がデザイナー。2010年の秋冬シーズンに立ち上げ。JFW主催の「SHINMAI Creator’s project」(第3回)に選出される。
http://www.yasutoshiezumi.com/ye/YE.html

【cronis(クロニス)】

今回が2シーズン目となる「cronis」は、写真家の中野敬久の作品をプリントしたカットソーなどを発表。スナップボタンを用いることでドレープを調整できるなど、着こなしやスタイリングに幅を持たせている。

「suzuki takayuki」を展開する株式会社バンドネオンの新ブランド。ディレクターは篠田慶子と川村翠。「美しく性別を越えた日常着」を提案しており、緩やかなラインのユニセックスアイテムを中心に展開している。
http://www.cronis.info/index.html

【NICK NEEDLES(ニックニードルズ)】

2011年の春夏シーズンに引き続き、“SOLID JEM(凝縮された宝石)”がテーマ。色の付いたオーガンジーに透明度の高い同素材を重ねることで、独特の発色と光沢感を生み出している。特徴的なカッティングなど、未来的なフォルム・デザインのアイテムを発表。

デザイナーの千野潤也と高橋健太が2009年に立ち上げ。ブランド名の意味は“核を貫くトゲ”で、“内なる反逆性”がブランドコンセプト。「社会に対して日々感じる反逆心を表現した服で、着る人に自分らしさを貫いてほしい」と、命名した。
http://nickneedles.jimdo.com/

【XAMPAGNE(シャンパン)】

来シーズンのテーマは“KUMIHIMO(組紐)”。日本の伝統工芸品である「組紐」の技術を取り入れ、立体的な編み目を施したアイテムを発表した。ほかにも、布地を糸でかがって模様をつくる技法「スモッキング」を用いたデニムスタイルなど、繊細かつ大胆なディテールが特徴的。

権野高浩がデザイナーを務める。デニムやジャージーなどのカジュアルな素材を使いながらも、ドレッシーに仕上げる服づくりを行なっている。2008-09の秋冬シーズンに立ち上げ。
http://xampagne.com/

> 3.「ディレクターインタビュー」(5/13公開予定)