roomsLINK「日本のファッションを終わらせない」

「東京、日本のファッションを終わらせない」というメッセージのもと、4月20日(水)から22日(金)まで六本木アカデミーヒルズ 40で開かれた、アッシュ・ペー・フランス主催のファッションイベント「roomsLINK(ルームスリンク)」。東日本大震災の影響で3月の「東京コレクション・ウィーク」が中止となり、同展示も約1カ月延期するという特別な状況の中、前進していくパワーを見せた新進気鋭のブランドを紹介する。また、「roomsLINK」のディレクターを務める松井智則さんのインタビューも後日掲載予定。

取材・文=石川裕二(石川編集工務店)

1.「会場レポート」(4/29公開)
2.「PICK UPブランド」(4/29公開)
3.「ディレクターインタビュー」(5/13公開

1.「会場レポート」

世界のバイヤー、メディアが注目
国内最大級のファッショイベント

「roomsLINK(ルームスリンク)」は、ファッションショーと合同展示会をメインに、メディア、ウェブ、ショップ、パーティーなどの“あらゆるファッションコンテンツにリンクする”というもの。3月と10月に開かれる、JFW推進機構(一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構)主催の「東京コレクション・ウィーク」と連動する形で2010年から開催している。同展示には、国内の百貨店やセレクトショップのバイヤーを始め、アジア、ヨーロッパなど各国のバイヤーなども来場。国内外のメディアも取材に訪れるなど、今回は約8600人の業界関係者が足を運んだ。

3回目となる今回は、レディース・メンズウェアを始め、アクセサリーなどを展開する60ブランドが展示会に参加したほか、5つのブランドがファッションショーを行い、“2011-12 AUTUMN/WINTER”のコレクションを披露した。

また、韓国のブランドを紹介するブース「SEOUL PLANET(ソウルプラネット)」では、「fleamadonna(フリーマドンナ)」「elephant woman(エレファントウーマン)」など、新進気鋭の6ブランドが集合。ファッション文化の発展が著しい同国のスタイルを提示した。

ほかには、「BE@BRICK」や「KUBRICK」などで知られるMEDICOM TOYなどがプロダクト作品を展示。各日午後9時からは、業界関係者の交流などを目的としたパーティーが「nightLINK(ナイトリンク)」として青山にある「Le Baron de Paris」で開かれた。

震災受け、海外ブランドが作品でメッセージ
作品はチャリティーオークションで全額寄付


「messageLINK」の展示風景

今回特徴的だったのが、海外の20以上のブランドや団体が「日本のファッション産業の復興に協力出来ないか?」と提案してきたことを受けて新設したブース「messageLINK(メッセージリンク)」。ブランドは作品を展示することでメッセージを表現し、団体は日本のファッション界への激励のコメントを寄せた。

会場内には、フランス婦人プレタポルテ連盟からの「日本が比類なき受難を生きる今、私達フランス婦人プレタポルテ連盟は、モード界のすべての関係者の名において、日本の皆様に真の友情と永遠の支援を表明いたします」(一部抜粋)というメッセージボードが設置されていた。

なお、展示作品は5月20日(金)〜31日(火)にアッシュ・ペー・フランスの公式ウェブサイト「H.P.F,MALL」(http://www.hpfmall.com)でチャリティーオークションを開き、売上金の全額を日本赤十字社を通じて寄付する。また、5月20日(金)〜25日(水)まで、「H.P.FRANCE BIJOUX 丸の内店」のウィンドウギャラリーで作品の展示を予定している。期間中は点頭での入札も可能。
参加ブランドは、「Christophe COPPENS」「collection PRIVĒE?」「IOSSELLIANI」「Michel VIVIEN」「JAMIN PUECH」ほか。

チャリティーの展開では、ほかにもチャリティーTシャツの販売などが行なわれた。「HEADL_INER」「HIROMI YOSHIDA」「MIKIO SAKABE」「Ujoh」が参加。販売収益は、同じく日本赤十字社を通じて、東日本大震災の義援金として全額寄付する。


チャリティーTシャツの販売風景

ショーを生中継「TOKYO FASHION FILM」
震災後のコレクション発表、WEBでサポート


「roomsLINK」で行われたファッションショーの様子は、4月9日に開設されたウェブサイト「TOKYO FASHION FILM」においてリアルタイムで中継し、厳しい状況下でも歩みを止めない日本ファッション界の姿を世界に発信した。

同展示に参加した「HISUI(ヒスイ)」「MIKIO SAKABE(ミキオサカベ)」などのファッションショーのほかに、大震災の影響で、予定していたショーを延期するなどした「東京コレクション・ウィーク」参加ブランドのショーもアーカイブとして見ることができる。

同サイトは、アッシュ・ペー・フランスの「PR01.」事業部が運営。東京コレクションを始めとするモード界の媒体への露出が減ったことや、コレクションが業界内で完結して一般の人との接点がないことなどが懸念される中、パリコレクションのような街全体の文化的な盛り上がりを確立しようと企画したもの。「東京コレクション・ウィーク」参加ブランドの多くが、ショーの中止、延期を余儀なくされた中、日本のファッションビジネスを停滞させないという点において、各ブランドをサポートする役目も担った。

ショーを閲覧可能なブランド:「Etw.Vonneguet」「mintdesigns」「CHIRISTIAN DADA」「NOZOMI ISHIGURO Haute Couture」「IN-PROCESS BY HALL OHARA」「ANREALAGE」「The Beau Snob」ほか。
http://www.tokyofashionfilm.com/

> 2.「PICK UPブランド」