2011年4月1日――
多くの人が新しい一歩を踏み出すこの日に、
僕もまた次なる歩みを始めることにしました。
WEBマガジン「東京黎明ノート」は、
今後の活躍が期待されるアーティストの方などを紹介するメディアです。
「人」を媒介に「アート」を捉え、
芸術文化の社会的な存在理由を探っていくことで、
現代における「人」と「アート」の可能性を示していきます。
今、日本は言いようのない閉塞感に包まれています。
政治不信、100年に一度と言われる経済不況、
そんな最中に起きた、3月11日の東北地方太平洋沖地震。
そして、福島第一原子力発電所による放射能問題。
今回の震災では、東北の被災地だけでなく、
状況こそ違いますが東京にも様々な影響が出ています。
交通が遮断され、人や物流、消費の流れが留まっていること。
ファッション、音楽、演劇などのイベント、
あらゆるエンターテインメントに自粛の声が高まり、
それを生業とする人たちのビジネスが成り立たなくなっていること。
先の見えない情勢の中、「夜はいつ明けるのだろう」と、
時代が、国が、人々が、光を失っているように思います。
「東京黎明ノート」では、
そんな閉塞感を吹き飛ばそうとしている、
将来有望なアーティストやクリエイターのほかに、
アートやエンターテインメントに携わる人たちを幅広く紹介することで、
新しい時代の夜明けを共に記録していきます。
「夜明け」を意味する“黎明”は、人生の夜明け。
そして、時代の夜明け。
この媒体が、今の国難の時期に誕生することに必然性を感じています。
それでは皆さん、末長いお付き合いをよろしくお願いします。
「東京黎明ノート」編集者
石川裕二