一部ブログサイトによる、本サイト記事の曲解に関する検証記事

【はじめに】
さる5月31日、一部ブログサイトにおいて、『東京黎明ノート』内
「コミック界の新たなる潮流 WEB漫画が拓く未来 Vol.4」での、
話し手の発言を曲解した内容の記事タイトルが掲載されました。

同記事のタイトル及び内容は、
話し手の真意とは異なるように編集されたものであり、
読者のミスリーディングを招くような記事を掲載されたことは
大変残念であり、きわめて遺憾です。

6月4日現在、該当記事は削除されていますが、インターネット上の反応では、
ミスリーディングされた内容が不特定多数の人に広まってしまったことを
確認することができました。

『東京黎明ノート』では、話し手の発言がいかにして曲解してしまったのかを
検証するとともに、話し手の発言の真意を少しでも多くの人に
理解していただくことを目的に本検証記事を公開します。


【その1】
同ブログサイトは、いわゆる「まとめサイト」「コピペブログ」と呼ばれるもので、
掲示板サイトの書き込みを転載及び編集して記事を制作しているサイトです。
今回、同ブログサイトが作成した記事タイトル・内容についても、
大手掲示板サイトの特定のスレッド内の書き込み内容の一部を
転載・編集して記事にしたものでした。

該当記事のタイトルは「サンデー編集『WEB漫画家はお金をもらわず
情熱だけで描いているから、面白い作品を描ける人が多い』」。
記事の冒頭には『東京黎明ノート』内の画像(話し手のインタビューカット)が
無断転載され、続いて、先述した特定のスレッド内の
「サンデー編集『WEB漫画家はお金をもらわず情熱だけで描いているから、
面白い作品を描ける人が多い』」という書き込み内容の一部が転載されていました。

「一部」としているのは、掲示板での書き込みが本来
「サンデー編集『WEB漫画家はお金をもらわずに、情熱だけで描いてるから、
面白い作品を描ける人が多い』」という文章の後に、
同タイトルの別スレッドへのリンクURLが記載されていたのに対して、
同ブログサイトでは文章の後に、『東京黎明ノート』の記事内容の一部を引用し、
「コミック界の新たなる潮流 WEB漫画が拓く未来 Vol.4」の
リンクURLが記載されていたことに起因します。

同記事内では、その後、
「金(原稿料)を払ったから、つまらなくなったって事かね?」
という書き込みを転載した上で、太字にして強調。
記事の文末にある、同サイトの管理人のものと思われるコメントでは
「いや、そうでもなくね? お金もらって描いてる人だって
情熱あるだろうし面白い作品おおいだろう」と結ばれていました。

次項では、同ブログサイトによる記事の編集の問題点について検証します。


【その2】
同記事の問題点は、「WEB漫画家はお金をもらわず情熱だけで描いてるから、
面白い作品を描ける人が多い」という、元記事の話し手が発言していない
内容の書き込みを、あたかも話したかのように記事の中核とし、
編集によって強調していたことです。

ここで、『東京黎明ノート』内の元記事の一部を抜粋します。


*******
――石橋さんは現在「週刊少年サンデー」の編集者として働いていますが、スクウェア・エニックスに勤めていた2004年にWEB漫画『WORKING!!』(高津カリノ)の商業誌展開を企画し、担当編集を務めています。当時、WEB漫画にどのような可能性を感じたのでしょうか。

WEB漫画を描いている方たちは「漫画家になりたい人」ではなくて、「漫画を描くのが好きな人」だと思います。商業誌で活動している作家の方は漫画を描いてお金を稼いでるわけですが、WEB作家の方たちは無料で漫画を描いて公開している。驚いたのと同時に「漫画を描きたい」という情熱だけで何百ページ、何千ページと作品をつくり続ける純粋な気持ちに惹かれるものがありました。個人的な意見ですが、「漫画家になることを目標としている人」の漫画よりも、「漫画を描きたい人」の作品のほうがより多くの人を楽しませられると思っています。WEB漫画を描いている人たちは、まさにその後者ですね。
*******


上記の文章は、個人として漫画作品を発表していたWEB作家を
商業誌にスカウトする際に感じたことを一つの例にあげ、
WEB作家の漫画作品について言及しているものです。

その上で話し手は、「個人的な意見」として、
「『漫画家になることを目指している人』の漫画よりも、
『漫画を描きたい人』の作品のほうが、
より多くの人を楽しませられると思っています」
と話し、WEB漫画を発表している人たちは
その後者(「漫画を描きたい人」)であると述べています。

そして、WEB作家が「漫画を描きたい人」であると思う動機の一つとして、
「お金をもらっているわけではないのにも関わらず、
漫画を描きたいという情熱だけで何百ページ以上の作品をつくり続けている」
ということをあげています。

対して、ブログサイトの記事「WEB漫画家はお金をもらわず情熱だけで
描いているから、面白い作品を描ける人が多い」は、
その記事タイトルと【その1】で述べた「お金もらって描いてる人だって
情熱あるだろうし面白い作品おおいだろう」などの文面によって、
現役の漫画誌編集者である話し手が、プロ作家の作品とWEB作家の
作品の優劣を比較対象するようなミスリーディングを招くものとなっています。

事実、同ブログサイトのコメント欄やTwitter(ツイッター)などでは、
『東京黎明ノート』内の元記事の話し手の内容が曲解してしまったことによって、
元記事の話し手を非難する書き込みが多く見受けられました。

また、同ブログサイトの記事では、転載元のスレッドには存在しなかった
『東京黎明ノート』内の元記事へのリンクURLを記載しているため、
掲示板での反応が元記事を見た上での批判と受け取られかねない
編集内容になっているのも問題点の一つとしてあげられます。


【その3】
この事態に気づいた本サイト編集部では、上記の記事が公開された
同日正午と午後4時頃、翌6月1日午後8時頃の計3度、
同ブログサイトのメールフォームから、
該当記事の修正及び削除を求める文面を管理人宛に送りました。

それによって、5月31日夕方までに、無断転載されていた
『東京黎明ノート』の元記事の一部引用部分と話し手の写真の画像が削除されました。
そして、3度目の修正・削除依頼を出した6月1日深夜に同記事は削除されました。

しかし、一度誤った情報が広まってしまった以上、
それが正しいものではないと伝えるのは容易なことではありません。
このような事態が起きてしまった理由を断言することはできませんが、
同ブログサイトの管理人が「元記事の内容を確認しなかった」
ことなどが要因の一つであると考えられます。

今回の件は情報を発信するメディアとして許されないことであり、
『東京黎明ノート』では先日の声明と本検証記事を発表するに至りました。
本編集部では、今後、二度とこのような事態が起こらないことを望みます。



                             2012年6月4日
                             東京黎明ノート編集部