第3夜 誰でも見えるもののお話



生きております。




恐怖に眠れぬ夜を越え、
幽霊どころか金縛りにすらあった事のない貳來が今回もひんやりとお送りします。

前回に続いてホラーなお話。
実体のない幽霊も不可思議で怖いですが、
実体のあるもの…生ものも恐ろしいものです。


現実とは残酷です。

以前「人体の不思議展」に行った事があります。
特殊な技術で保存された本物の人体標本が観られる、というビックリな展示ですが、
何度も周回して各地で行われていたので、ご存知の方も多いかと思います。
(これを書くのに思い出して調べた所、色々と揉めて打ち切りになっていた様子…)

私がこの展示のフライヤーを持っているのを見て、
こんな風に言う方がおりました。


「やっぱりそういうの好きなんだ、内臓とか、スプラッタとか」


※展示内容にスプラッタ的要素はありません。


彼との会話で覚えているのはこれだけなのですが、「やっぱり」とは一体…。

私の絵は骨が出ていたりはしますし、
骨自体はとても好きなのですが、
生々しいものは実は苦手なのです。

グロテスクでも格好良いもの・美しいものは沢山ありますが、
生っぽいとやはり内臓が浮くような感覚になってしまってよくない。

ちなみに人体の不思議展で見られる臓器や筋肉等の標本は、
本物なので勿論リアルですがプラスチックのような質感で生っぽさはなく、
個人的にはグロテスクだとは思いませんでした。


それから何故か虫も好きだと思われたりしますが…





虫が好きだなんて一度も言った覚えは無い。
絵のモチーフと現実とは必ずしも同一ではないのです。

現実とは恐ろしいのです。

それでは、また来週。


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